「ことばの相談室」だより

田中先生よりおとうさん、おかあさんより


令和2年3月の会報から(No.469, 2020/3/24)

2月25日、ことばの例会が行われました。

田中先生より

 「ことばの相談室だより」最終号にあたって
 
 木村耳鼻咽喉科でことばの相談室を始めて約45年以上になります。しばらくしてこの「ことばの相談室だより」を発行し、「ことばの相談室だより」は今回で469号になりました。 
「ことばの相談室だより」は毎月1回発行してきましたので、約40年続けたことになります。
最終号にあたって、ことばの指導に対する私の基本的な考え方についてまとめてみます。参考にしてください。
ことばの問題を、ことばの遅れの問題と、発音の問題と、吃音の問題と、コミュニケーションの問題
に分けて説明します。
 ことばの遅れの問題に対しては、子どもにとって安心できる対応、コミュニケーションの大切さ、親と子のお互いの身体と身体のやりとり、その子の特性に合った指導を行います。
発音の問題に対しては、まずおしゃべりの大切さ、発音の発達の準備性と個人差、一人ひとりの発達の個人差や個性、訓練の最適な時期の情報の指導を行います。訓練の方法も、一律の方法ではなく、その子に合わせた、その子にとって最適な方法で行います。
吃音の問題に対しては、吃音の基礎的な知識、一般的な吃音との付き合い方につての情報の提供を行います。その上で、表現する力を育てる、コミュニケーションする楽しさを育てる、その子の持ち味を最大限に発揮させる、自信よりも安心できる関わり方に努める、吃音の症状だけに目を奪われないでその子の全体に目を向けるように指導を行います。その上で、ことばの表現を支える親と子の身体のコミュニケーションの指導を行います。
コミュニケーションの問題に対しては、その子に付き合う、付き添う、合わせるための指導、その子にとって分かりやすい接し方の指導、話しことばよりも親と子のお互いの身体のやりとりの指導を行います。
それぞれに共通する視点として、表面に現れることばの問題にとらわれないこと、その子にとって安心できる関わり方、話しことばの前にコミュニケーションの楽しさ、準備性・土台の大切さ、個性・特性・持ち味・一人ひとりに合わせた接し方を大切にしています。
準備性・土台とは、体力、健康、食事、運動、体験、話したい気持ちを育てることです。 
経験上、時間の経過も効果的な場合があります。「熟成」と言うことばがあるように、焦らず、慌てないで待っていると効果が表れてくることもあります。
子どもを変えることではなく、その子の持っている力を上手に引き出してあげたいものです。そのためには、一人ひとりの特性を理解し、その子に付き合い、寄り添って、待ってあげることが効果的な場合があります。
田 中 愛 啓
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おとうさん、おかあさんより

○音読も大好きで本人も気にすることなく楽しくおしゃべりするようになり本当に良かったです。

○どもっても最後まで自分の言葉で伝える事ができるようになり、表情も昔に比べて明るくなったと思います。
 ありがとうございました。

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<文責:木村謙一>